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法学の予習ノート

詐害行為取消権(要件論)

二重譲渡と詐害行為取消権 一見、詐害行為取消しができるように思えなくもないが、二重譲渡の対抗問題であり、先にCが登記を備えている以上、それを認めるのは妥当ではない

株式会社の資金調達

株主割当て・公募・第三者割当て 田中p.462 株主割当て:株主に対して募集株式の割当てを受ける権利を与えて行う 公募:不特定多数の者に募集株式を取得させる形で行う 第三者割当て:特定の第三者に募集株式を取得させる 株主割当が既存株主に資すること 神…

金銭債権からの債権回収

代位訴訟と取立訴訟の得失 前回の参照 債権者代位権の要件 ・被保全債権が金銭債権(423条1項本文) ・被保全債権の履行期の到来(423条2項) ・債務者が無資力であること(423条1項本文) ・債務者が権利を行使していないこと ・行使される権利が一身専…

債権回収法総論

和解の提案 飲むべきではない。Yに資力がないのであれば別だが、3万円程度の資力は当然にあるものと考えられる。そういうとき、Yがどのような性格であろうと、最終的に強制執行に及ぶことができるのであるから、和解に応じずとも3万円の回収をすることは可…

株式会社の計算

長銀事件 ノンバンクとは、貸金業者のこと。 新経理基準を厚生なる会計慣行と認めたわけではない。 決算経理基準は、大枠の指針を示す定性的なもので、具体的適用は明確となっていない。 新経理基準と旧経理基準は、ほぼ並列で存在していたもの 最判平16.7.1…

公訴の提起

検察官の訴追裁量権 日本の刑訴法は、「第二百四十八条 犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。」となっており、たとえ事実に関する十分な根拠が存在するとしても…

弁済・受領遅滞

解除の要件と弁済の提供 まだ買いたい場合 相手が解除の要件を満たさないことを主張する。 具体的には、本件は541条の催告による解除であると考えるが、その要件は、①履行期の徒過、②債務の不履行が違法であること、③催告、④相当期間の経過であるが、このう…

株式の流通と株主名簿、株式振替制度

株券発行前の株式の譲渡の効力(最判昭47.11.8) 取締役の解任についての株主総会の定足数 取締役は原則として株主総会の普通決議(341条)により解任できる(339条1項)。ただし、累積投票で選任された場合には、特別決議(342条6項、309条2項7号) 定…

第三者の債権侵害

賃貸借に基づく妨害排除と代位権 (1)不法占拠者に対しては、賃借権に基づく妨害排除請求をすることができる(賃借権の対抗要件を問わず)。 他方、YもAから土地を借り受けている場合は、賃借権にかかる登記(605条)がされている場合に限り、妨害排除請求…

接見交通

最判平11.3.24 憲法34条前段 規定の文言からすると、単に被疑者が弁護人を専任することを官憲が妨害してはならないということを規定しているようにも思える 最判平11.3.24は、それを超えて、被疑者に対し、弁護人を選任した上で、弁護人に相談し、その助言を…

逮捕に伴う無令状の捜索差押え、強制採尿

最判昭36.6.7 逮捕に伴う捜索差押えが無令状で許される理由を、①人権の保障上各別の弊害がないこと、及び、②操作上の便益にもかなうことがあげられる X宅に証拠物が存在する蓋然性 麻薬という禁制品で、自宅に隠している可能性が高く、X宅に証拠物が存在する…

債務不履行の効果

損害賠償の範囲(特別損害) (1)乙契約に損害賠償額の予定条項を挿入しているため、乙契約の債務不履行となっても100万円の損害で済む。しかし、900万円未満であれば買った方が有利であるため、880万円で買う。 380万円について、損害賠償請求をする (2…

令状による捜索差押え

住人の承諾ありの現場検証 許される。強制処分ではないから。 住人の承諾なしに行うためには、裁判官の発する検証許可状を得て行わなければならない(憲法35条、刑訴218条) 捜索差押え (1)Bの承諾が得られる場合、任意捜査として令状なしで行うこともで…

債務不履行の要件2

遅滞に基づく解除なき損害賠償 催告と解除を行っていた場合 解除を行っている以上、AからBへの請求は認められない。 解除を行っていることから、415条2項3号による填補賠償として、BからAへの請求は認められる 催告のみを行っていた場合 解除をしていない…

債務不履行の要件

不履行態様 12月1日の午前3時にYの配電設備の保安上の懈怠から本件倉庫が焼失した →契約締結時間が分からないが、いずれにしても不能。旧法の旧解釈では、契約締結前に焼失しているならば、契約自体が成立しない 1月1日に、YはXに「絶対におまえにあの倉…

監査役制度の概要、監査役の資格・選任・終任

監査の範囲の制限 非公開会社は、監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めて、制限することはできる(389条)。もっとも、そうした監査役しかいない場合には、2条9号の「監査役設置会社」には当たらないことになる 監査役設置会社 2条9号…

取締役の義務と責任

最判平22.7.15 意思決定過程 ・全般的な経営方針等を協議する期間である経営会議において検討 ・弁護士の意見も聴取 →何ら不合理な点は見当たらない 判断内容 ・任意の合意に基いて株式を買い取ることは、円滑に株式取得を進める方法として合理性がある ・設…

社会観念審査

補助金交付要綱と法律による行政の原理 侵害留保説からすると問題ない。 重要事項留保説からすると、問題がありうる。国民から徴収した財産の使途を定めるという重要事項は法律で定めるべきであるという考え方もありうるからである。 もっとも、補助金の財源…

逮捕・勾留

逮捕状発付の要件 ①逮捕の理由「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」(199条1項・2項) ②逮捕の必要(199条2項ただし書) 本件で、逮捕の理由は認められるかもしれないが、逮捕の必要が認められるかは微妙。Vは所在不明となっているものの…

法律による行政の原理

法律による行政の原理と憲法84条の関係 旭川市国民健康保険料事件においては、公法関係において名分なく妥当する法律による行政の原理(国民に対して義務を瑕疵又は権利を制限するには法律の根拠を要するという法原則)を租税について厳格化した形で明文化し…

任意同行と取調べ

被疑者ではない者からの事情聴取 出頭を求め、取り調べる(223条1項)。 拒んだ場合、要件を満たせば第1回公判期日前に、証人尋問を請求することもできる(227条1項) 被疑者からの事情聴取 出頭を求め、取り調べる(198条1項)。 被疑者が出頭を求めら…

債権の効力

履行請求件への拘束 瑕疵担保責任(570条、566条)による解除をしておくべきだった。 解除をしていない以上、現在は支払を拒絶することはできない。 現在、解除をすることができるのかは微妙(既に瑕疵がなくなってしまっているため)。 給付保持力・請求力…

訴状の試作

訴状 ○○裁判所 原告 X 被告 Y 売買代金請求事件 第1 請求の趣旨 1 被告は、原告に対し、450万円を支払え 2 訴訟費用は被告の負担とする との判決及び仮執行の宣言を求める 第2 請求の原因 1 原告は、平成29年7月2日、被告に対し、高級外国自動車を450…

民事訴訟の概観

訴額よりも大きい金額を裁判所が認定することはできるか 民事訴訟は、実体法である民法を実現する手続であることから、私的自治の原則が妥当する。そして、それは訴訟物レベルにおいては、処分権主義として作用する。 したがって、裁判所は、通常の民事訴訟…

債務の種類

割引現在価値と法定利率 逸失利益の割引現在価値について、高率の法定利率によって計算すると、逸失利益の算定が少なくなる。なぜならば、割引現在価値は、 (将来のある年の発生金額)÷(1+(法定利率))^(現在から当該年までの年数) となるからである。…

行政法の導入

林試の森公園事件 第1審(東京地判平14.8.27、藤山コート) 「行政庁にこのような公用負担を課する権限を与える理由としては、戦前から、行政庁が権力的手段を用いずに一般私人のなし得ると同様の手段をもっては行政目的を達成できない場合において、その目…

株式会社の機関

株主総会が決議できるもの 非取締役会設置会社 非取締役会設置会社においては、株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる(295条1項)(株主総会の権限) 取締役会設置会社 取締役会設置会社においては、法律又は定款に規定する事項につい…

任意捜査と強制捜査

任意で出頭した後の取り調べ 自らすすんで警察署に出頭したため、強制の処分には当たらず、任意捜査として許容される。取調室においても、事前に予告した横領事件についてのものであるためとりたてて問題はなく、捜査比例の原則等に鑑みて取調べについて違法…

債権総論のはじまり

境界線の間違い C→A ・所有権に基づく妨害排除請求 ・不当利得返還請求(703条)、不法行為に基づく損害賠償請求(709条) ・果実がなく、また、善意と思われることから、190条の請求はできない A→B ・はみ出した部分についても、他人物売買として有効(560…

強盗罪・詐欺罪の復習

新宿拳銃事件 Xは、強盗殺人の故意でAに対して拳銃を発砲しており、結果発生の具体的危険性が生じていることから、Aに対する強盗殺人未遂罪が成立する。 ※強盗致傷罪も成立するが、法条競合により強盗殺人未遂罪が成立する。 一方、強盗殺人罪の主たる保護法…