BENRY[ベンリ―]

法学の予習ノート

契約の解除・危険負担

弁済の提供(?)をしても自動車を引渡してくれない場合

 そもそも、特定物は取立債務だから、100万円を準備して連絡しただけでは弁済の提供になるのか疑問がある。

 ただ、弁済の提供になるのであれば、相手方から同時履行の抗弁を使われることもなく、①不履行の事実(、②相手方の帰責性)があれば、③相当の期間を定めた催告の後、解除をすることができる。

 弁済の提供にならないのであれば、支払手段を用意した上で履行地に赴くなど、まずは弁済の提供になる行為をし、あとは上の場合と同様

中古車売買の後、履行を受ける前に自動車が盗まれた場合

 後発的不能。

 まず買主としては履行不能による解除を申し入れることが考えられる。

 相手方が、自己の帰責性の存在を否定し、解除できなかった場合には、536条の考え方から、特定物売買であるために債務者の帰責性がない限り代金支払い債務は消滅しない。400条の善管注意義務違反による損害賠償請求(415条)をすることはできるか。

履行を受ける前に特定物が滅失してしまった場合

 債務者の責によらない後発的不能。

 債務者の帰責性がないことから、解除することはできない。

 代金債権が消滅するか否かが問題となるが、特定物売買であることから、目的物が滅失したとしても、代金請求を拒むことはできない(534条)

履行を受ける前に不特定物が滅失してしまった場合

 不特定物であるひき肉が滅失した場合、買主が店まで取りに行く旨を伝えた上で契約していることから、本件不特定物売買の債務は取立債務となる。そこで、売主がひき肉を分離し連絡しただけでは特定の効果が生じ、その後は債権者主義となる

 

関連条文

(債権者の危険負担)
第五百三十四条  特定物に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的とした場合において、その物が債務者の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、その滅失又は損傷は、債権者の負担に帰する。
2  不特定物に関する契約については、第四百一条第二項の規定によりその物が確定した時から、前項の規定を適用する。

(債務者の危険負担等)
第五百三十六条  前二条に規定する場合を除き、当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を有しない。
2  債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。この場合において、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。