BENRY[ベンリ―]

法学の予習ノート

株式の流通と株主名簿、株式振替制度

株券発行前の株式の譲渡の効力(最判昭47.11.8)

取締役の解任についての株主総会の定足数

 取締役は原則として株主総会の普通決議(341条)により解任できる(339条1項)。ただし、累積投票で選任された場合には、特別決議(342条6項、309条2項7号)

 定足数は原則として過半数。ただし、定款によって3分の1以上の割合にすることができる(341条括弧書き)

株主総会の決議を定足数不足のまま行ったこと

 取消事由となりうる。裁量棄却の余地ありか(微妙)。

 また、著しいときは無効自由となる

結果が変わるか

 変わらないように思える。「ましてや」以下は、プラスアルファでは。

一人会社と譲渡制限(最判平5.3.30)

なぜ有効と解するのが相当か

 趣旨が、譲渡人以外の株主の利益保護にあり、一人会社においては他の株主がいないから

もしも取締役会の承認は得ていないが株主総会の多数決での承認は得た事案であった場合

 株主がいいと言っているのだからいいような気もする。(全株主なら当然いいが、そうでない場合は少し微妙。信義則に反する可能性もある。ただ、結局、取締役は株主総会決議によって選任されるのだし、少数者の保護を過剰にここで考える必要はないような)

もしも代表取締役の承認は得た事案だった場合

 362条4項との関係で考えればいけそう

売買価格の決定(大地決平25.1.31)

非流動性ディスカウント

 「非上場会社の株式には市場性がなく、上場株式に比べて流動性が低いことを理由として減価をするもの」

1-37と1-36との整合性

 1-37は、少数派株主の保護をすべき場面(少数派株式が、多数派株式よりも売価yクスルことが困難であるため、認めるべきではない)

 1-36は、譲渡制限株式であって、譲渡制限株式保有者全員を平等に取扱うべきであり、譲渡の承認を求めた人だけを保護すべきではない場面

譲渡制限株式の譲渡の効力(最判昭48.6.15)

配当の支払

 会社との関係においては、Xに払うべき。Yは、不当利得をXに請求できる。もっとも、会社が譲渡を承認する場合には、Yに対して支払ってもいいように思える。なぜならば、定款で譲渡制限をする趣旨は、株主ひいては会社の利益保護であるからである

所有権的構成か担保的構成かによる結論の違い

 本判決は、「株式を譲渡担保に供することは、商法204条1項にいう株式の譲渡にあたる」といっており、所有権的構成をとっているものと解される。

 担保的構成をとった場合においては、このように株式の譲渡と並べて語ることができなくなる。つまり、所有権自体はXの方に残っていることになるから、株券引渡しが認容される可能性がある

 しかし、担保的構成によっているとしても、株券引渡しを請求することはできない。なぜならば、担保的構成で所有権がXにあるとしても、占有権原はYにあるためである。

従業員持株制度における譲渡制限の有効性(最判平7.4.25)

本件合意の内容

 退職に際しては、従業員持ち株制度に基いて取得した株式を額面額で取締役会の指定する者に譲渡する旨の合意

従業員持ち株制度の利益(原審)

会社:持株従業員に対して会社の発展に対する寄与を期待できるという利益がある

持株従業員:持株従業員の財産形成に寄与する

同額に固定

価格変動によらず確定した金額を受け取ることができるというのは、メリットでもあり、デメリットでもある

従業員持ち株制度における譲渡制限の有効性(最判平21.7.17)

株式譲渡ルール

 社員株主制度の下で、従業員持ち株会が従業員等にY1社株式を譲渡する際の価格を額面額である1株100円とし、株主が株式保有資格を失ったとき又は個人的理由により売却する必要が生じた時は、従業員持株会が1株100円で買い戻すというルール

IF、公序良俗違反となる?

 公序良俗違反となりうる

失念株と不当利得

 新株引受権の帰属に関する最判昭35.9.15と分割株式に関する最判平19.3.8は矛盾しない。

 なぜならば、前者は新株引受権が株主の固有権に属するものではなく、株主権が移転されたからといって随伴して移転しない性質を持つものであったのに対し、後者は株式分割により増加した新株式は株主の固有権に属するものであって株主権に随伴して移転する性質を持つものであるからである